導入:あなたの鑑定書は「容易に反論できる」証拠だと知っていますか?
筆跡鑑定を依頼する際、私たちは無意識にGoogleの検索結果上位にある鑑定所を選びがちです。しかし、この選択が、あなたの正当な権利を守るはずの鑑定書を、裁判の場で「容易に反論できる」脆弱な証拠にしてしまうという、恐ろしい現実が進行しています 。
現在、私の元には、上位検索される鑑定所の鑑定書に対する反論依頼が次々と届いています。その反論の容易さから、反論書の料金を値下げしたほどです。googleアルゴリズムが真っ当な理屈ですらも他社批判と捉え,当研究所の検索順位が下がっても構いません。この真実を、あなたにお伝えします 。
1. 裁判所に提出され続ける「ロジックが破綻した鑑定書」
なぜ、多くの鑑定書が簡単に論破されてしまうのでしょうか。それは、鑑定の根幹をなすべき手法が、科学的・統計的なロジックを欠いているからです 。
1.1. 伝統的鑑定法:「経験と勘」が招く「稚拙な誤認」の罠
この手法は、鑑定人の長年の経験と勘に基づき、筆跡の形状的な類似性を比較することを核とします 。
- 論理の破綻: 偽造者は、本人の筆跡に「似せて書く」のが当然の原理です 。にもかかわらず、表面的な類似性に依存することは、偽造の基本原理を無視した誤った論理です 。
- 司法の評価: 裁判所は、半世紀以上も前に「この鑑定法は、多分に鑑定人の経験と感(勘)にたよるところがあり、ことの性質上、その証明力には自ら限界がある」と判断を下しています 。
- 残酷な現実: ある程度の技術で似せて書かれた稚拙な偽造筆跡ですら、従来の鑑定法を採用する鑑定人や裁判所に「真筆」と誤認された事例が複数報告されています 。
1.2. 数値解析法:「科学的」看板の裏にある統計的自壊
一見、客観的に見える数値解析法も、その科学的枠組みは実務の現実で簡単に崩壊します 。
- 「30個の壁」という統計の要請: 筆跡の「個人内変動幅」(ゆらぎ)を正確に算出するには、統計学上最低30個以上のサンプルが不可欠です 。
- 実務の現実: しかし、遺言書などの鑑定で提出される比較資料は、現実にはせいぜい5個程度に留まることがほとんどです 。
- 結果: 統計的裏付けのない判断を「科学的」と称することは、論理的な整合性を欠く「稚拙な行為」であり、鑑定の根幹が崩壊しています 。
2. このままでは「偽造をしたもの勝ち」の社会が完成する
論理的に破綻した鑑定書が、今後も次々と裁判所に提出され続けることは、単なる業界の問題ではなく、司法の公正性を根底から揺るがす深刻な社会問題です 。
- 司法の鑑定軽視: 質の低い鑑定書が氾濫した結果、裁判所は「筆跡鑑定は信用のおけるものではない」という強固な固定観念に支配されました 。
- 真実の放棄: 裁判所は筆跡鑑定そのものを放棄し、「提出された筆跡鑑定には重きをおいておらず、他の事情(状況証拠など)から判断をする」という姿勢を明確にしています 。
- 不条理の極み: 筆跡という直接的な科学的証拠が不当に軽んじられることで、偽造の被害に遭った善良な人々が権利を失うという不条理な現実がまかり通っているのです 。
3. 「脳科学的筆跡鑑定法」が示す真の解決策
この絶望的な状況を打ち破る唯一の光は、従来の鑑定法の「失敗の論理」を無効化する新しいアプローチしかありません 。
- 論理性の獲得:「無意識の運動プログラム」
- 筆跡は、脳に深く刻まれた「手続き記憶」という無意識の運動プログラムの痕跡です 。
- 偽造者が意識的な模倣で表面的な類似性を生み出しても、この無意識の運動の癖まで完全に再現することは不可能です 。この論理こそが、「似ているから真筆」という従来の誤った論理を根本から否定します 。
- 客観性の保証:「恒常性の定量化」
- 曖昧な「癖」の判断を排除し、筆跡の個性の不変性(恒常性)を「偶然ではないと証明できる最低出現頻度」という統計学に基づく客観的な数値基準で定義します 。
- このアプローチにより、鑑定結論の総合信頼度を最大99.9999%と、科学的に無視できるレベルまで高めることが可能です 。
4. 検索順位が下がっても伝えるべき「論点変更の強制活動」
論理的に正しい情報が、既存の通説や権威に負けて検索順位が下がるとしても、この真実を社会に突きつけることが私たちの使命です。
- 司法への提言: 裁判所に対し、鑑定人への科学的説明責任を強く要求するよう提言すべきです 。サンプル数の妥当性や判断の根拠(閾値)を科学者が検証できるレベルで公開できない鑑定書は、証拠能力を認めないという厳格な姿勢が不可欠です 。
- 公開検証(試験)の要求: 「筆跡鑑定の信憑性は、個々の鑑定人の実力によって決まる」という真実を証明するため、業界全体に対し公開検証(試験)を強く提唱・要求すべきです 。
- 論点変更の強制: この活動こそが、「筆跡鑑定は無力ではない」という事実を誰の目にも明らかな形で司法の場に突きつけ、「過去の判例」に縛られた議論の土俵を強制的に新しい科学的な検証の場へと転換させる最大の武器となります 。
この真実が読者に届き、筆跡鑑定所の選び方、そして司法のあり方を変える一歩となることを願ってやみません。


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