学会に筆跡鑑定の手法の論文を提出し,それが学会員・査読者・編集委員の評価を得ているという。
筆跡鑑定は奥が深く,鑑定人を含めその手法を評価できる者はほとんどいないといってもよいだろう。筆跡鑑定人ですら,模倣された可能性のある筆跡を「類似・非類似で分類する」というようにセンスの片鱗もない者が多く存在する。当然のことながら,学会員・査読者・編集委員は,こんなにも馬鹿げたロジックであることすら気づいていない。こういった人物が,学会での筆跡鑑定の手法の発表や論文を評価しているというのだからおかしくて仕方がない。
当然のことながら,偽造筆跡であれば似せて書かれている。その腕前は人によって異なり,へたくそな偽造者もいれば,なりすましの筆跡など朝飯前という強者(つわもの)まで存在する。後者が偽造すれば,指摘箇所はすべて類似する結果となり「同一人の筆跡」と判断される。(※意見があれば,検証実験を行います)つまり,偽造者の腕の違いによって鑑定結果が容易に変わるというとんでもない手法である。そもそも,筆跡鑑定というものは筆跡が本人の筆跡であるか否かであって筆跡の類似性ではない。
こんなことが続けば,その鑑定人は裸の王様になるに違いない。
筆跡鑑定は非常にレベルが低い業界であり,ましてや筆跡鑑定を少し齧っただけの人物が評価できると考える思考回路すら理解できない。
残念ながら,筆跡鑑定を評価でき,且つその重みを伝える権限,肩書のある人物は存在しない。こんな業界であるから「学会で評価されている」という馬鹿げた話になる。評価できるのであれば,「公開試験」にでも参加しろよと言いたくもなる。それほどの自信はないはずだ。
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