「鑑定ができない鑑定人」といったら電話が来た

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筆跡鑑定の技術や能力は他鑑定人とは比較にならないと自負している私である。もちろん,驕っている訳ではなく誰よりも筆跡鑑定の事を考え研究を絶やさず行っている自信があるからだ。何しろ,筆跡鑑定の事が頭から離れず,私自身も頭がおかしいのではと考える時もあるくらいだ。

筆跡鑑定業界とそれを取り巻く環境(裁判所など)は腐りきっているとしか思えず,このままでは善良な方が救われないという思いで一杯である。なぜなら,ここ十数年の間,善良な方が筆跡鑑定をしても報われず,偽造者に根こそぎ財産を持っていかれた方々を多く知っているからである。

私が偽造筆跡であると書いた鑑定書に対し,そのほとんどのケースで「同一人の筆跡」という鑑定書が出てくる。そんな鑑定書を読むと「●●の特徴が類似している」とセンスの片鱗もないことがたくさん書かれている。レベルのかなり低い業界なので類似性が高いことが本人筆跡と思い込んでいるのだ。おまけに,一部の裁判官ですら「この筆跡は本人筆跡に酷似しているから本人筆跡と推認される」と判決文に書くのだからどうしようもない。センスがないのは筆跡鑑定人ばかりではないらしい。

何度も言うが,似せて書けば似るのである。こんな簡単なことすら理解できないで「筆跡鑑定人」と名乗って恥ずかしくないのであろうか。本当に「馬鹿も休み休み言え」と言いたくもなる。こんな鑑定人がほとんどだから,このブログにも沢山書いているように「筆跡鑑定人は鑑定ができない」と触れ回っているのだ。それでも,このことが分からない輩はわんさかいるのだからどうしようもない。

嘘だというのなら,私の鑑定能力が低いのか高いのかを証明する実験台になっても構わないとまで言っているのであるから,私を実験台にして証明すればよい。

こんな体たらくなことが続いているから,私は鑑定ができない鑑定人を憎んでいるのである。善良な方を泣かせた責任は,少なくともあなたたちにあるからである。

そんなある日の事,ある鑑定人の方から「私のことを鑑定ができない鑑定人といっているそうだが,本当か」と電話があった。

「もちろん,あなたを含めてほとんどの筆跡鑑定人は鑑定ができないといっている」と回答した。本当の事だからそう答えるしかない。

すると「私は,これこれの経験を積み,何十年も鑑定業界にいて●●からも高い評価を得ている」と言ってきた。自分は,長年の実績,肩書や権威によって評価されているといっているようだ。

私は,この業界の肩書や権威など全く信用できないと思っているのでこう言い返した。

「●●さん,ちょうどいい。今,公開試験の参加者を募集しているのでぜひ参加してください」と言って,公開試験のことを説明した。すると今までの態度とは変わり,そのことには触れず世間話となった。

未だに,公開試験に参加するといってきた鑑定人は誰一人としていない。ホームページには鑑定に自信があることを書いているくせに,公開試験はしないという矛盾は何なんであろう。

私にとって,筆跡鑑定は人生そのものである。あなたたちとは覚悟が違うのだ。それは違うという骨のある鑑定人がいれば,一緒に公開試験に参加しようではないか。

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