手書きの文字が、あなたの脳そのものだとしたらどうでしょう?10年以上にわたる私の研究は、日本の漢字が秘めた驚くべき可能性を解き明かし、筆跡鑑定の未来を根本から変えようとしています。
従来の鑑定法を超えた、私の研究アプローチ
従来の筆跡鑑定は、文字の形やインクの濃淡、筆圧による紙のへこみといった静的な情報を分析するものでした。しかし、長年の経験から、この方法には意識的に真似された筆跡を見抜くのが難しいという限界があることを痛感していました。
そこで私は、文字を書く行為が脳から送られる無意識の指令によるという考えに基づき、筆跡に隠された「脳の運動記憶パターン」を読み解く、独自の鑑定法を確立しました。従来の鑑定法が筆跡を「最終的な写真」として捉えるのに対し、私の手法は、「撮影された動画」として筆記のプロセスを解析するものです。
筆跡に刻まれた、漢字の「脳のクセ」
このアプローチに最も適しているのが、複雑な筆画や決まった書き順を持つ日本の「漢字」です。偽造者が文字の形を真似ても、私の手法は、筆圧による紙のへこみや筆記速度による線のブレといった、紙に残された微細な痕跡を分析します。これらは、脳が指令する動的プロセスに深く根ざしているため、意識的に真似することは極めて困難です。
さらに、複雑な漢字の筆順や崩し方には、筆者固有の**「脳のクセ」がより鮮明に現れます。例えば、「龍」のような複雑な字を書く際の、特定の画と画の間の筆記具が紙から離れている間の動き(空中線)のパターンです。この無意識の領域で行われる動きは、筆記具を次にどこへ、どれくらいの速さで動かすかという、脳の運動記憶そのものを如実に物語っているのです。このような無意識の動きこそ、あなたの脳が刻んだ、誰にも真似できないサインです。
この研究に込めた思い
私が10年以上かけて確立したこの鑑定法は、現在、論文として正式な発表に向け、詳細なデータの整理と検証を進めています。この研究は非常に機密性が高く、またその科学的根拠を完全に立証するためには、膨大なデータの解析が必要です。そのため、学術的な発表に先立ち、まずは多くの方に筆跡鑑定の未来を知っていただきたいと考え、このブログで発信しています。
より詳細な研究内容や科学的根拠については、私がすべてを公開しているこのブログの他の記事も、ぜひご覧ください。


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