【衝撃の判決】検索上位の有名鑑定所が、なぜ裁判所から「全否定」されたのか?仙台高裁が認めた「真の鑑定理論」とは

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インターネットで「筆跡鑑定」と検索すると、立派なホームページや「多数の実績」「メディア出演」を謳う鑑定所が上位に表示されます。しかし、「検索順位が高い=鑑定能力が高い」という常識が、司法の場では通用しないことをご存知でしょうか?

先日、仙台高等裁判所において、ある遺言書の真贋を巡る注目すべき判決が下されました。 この裁判では、検索上位に表示されるような複数の有名鑑定所が「本物(同一人の筆跡)」とする鑑定書を提出しましたが、裁判所はそれらを「看過できない欠陥がある」「到底採用できない」と一蹴し、私どもが主張した「別人の筆跡である」という結論を全面的に支持しました。

なぜ、権威あるとされる鑑定所の主張が、裁判所によって覆されたのか? 判決文を紐解くと、そこには「科学的な鑑定」と「見せかけの鑑定」の決定的な違いが刻まれていました。

■裁判所が見抜いた「検索上位鑑定所」の3つの罠

判決文において、裁判所は相手方の鑑定書に対し、非常に厳しい指摘を行っています。それは、私どもが「反論書」等で指摘し続けてきた論理そのものでした。

  1. 「怪しい資料」を平気で基準にする危うさ 筆跡鑑定を行う際、最も重要なのは比較対象となる「本物の筆跡(対照資料)」の選定です。 しかし、相手方の鑑定人は、原本ではなく「カーボン複写の文字の上からボールペンでなぞり書きされた資料」を、平然と「本人の筆跡」として採用していました。

私どもは「上書きされた文字は、改ざんが容易であり、本人の筆跡個性が失われているため除外すべき」と主張しましたが、裁判所もこの点を重視。「このような問題点を全く考慮せず対照資料とした鑑定書には、看過できない欠陥がある」と断罪しました。

  1. 都合の悪い文字を無視する「つまみ食い」 遺言書の中に何度も出てくる同じ文字がある場合、その全てを検査するのが科学的な態度です。 しかし、相手方の鑑定書は、遺言書の中に10個以上ある特定の文字のうち、署名部分のたった1文字だけを取り上げて鑑定していました。

なぜ他の文字を見ないのでしょうか? それは、他の文字を見ると「筆跡が安定せず、ブレている(=偽造の兆候)」ことがバレてしまうからです。 裁判所はこの点についても、「遺言書の最大の疑問点の検討を、殊更に回避している」と厳しく批判しました。

  1. 「理論」と「実践」の矛盾 ある鑑定人は、自身の鑑定書の中で「偽造筆跡は形を似せて書くものだから、形が似ているかどうかを見る『類似分析』は間違いやすい」と、もっともらしい一般論を述べていました。 しかし、実際の鑑定パートに入ると、「形が類似しているから本物だ」という結論を導き出していたのです。

この言行不一致(ダブルスタンダード)に対し、裁判所は「自らが批判している手法そのものであり、整合していない」と見抜きました。

■決定打となった「松」と「村」の科学的解析

裁判所が最終的に「偽造(別人の筆跡)」と認定する決め手となったのは、私どもが提示した「文字の画数や運筆の微細な解析」でした。 ここでは、ご依頼者のプライバシー保護のため、実際の文字と同じ画数・構成を持つ「松」と「村」という字に置き換えて解説します。

① 「松」の字の解析:起筆位置のズレ 「松」という字の「木へん」の部分にご注目ください。 ・本人の筆跡: 第1画(横棒)と第2画(縦棒)が交差する部分の、左側から第3画(払い)が始まっています。 ・遺言書の筆跡: 交差部分よりも明らかに下方から第3画が始まっていました。

一見すると似ている文字でも、拡大して「筆の入り方」を分析すれば、書き手の無意識の運動習慣(書き癖)の違いが明確に現れます。裁判所はこの指摘を採用し、「顕著な相違点がある」と認めました。

② 「村」の字の解析:ハネとトメの違い 次に「村」という字の「寸」の部分です。 ・本人の筆跡: 縦棒の最後を、必ず「ハネ」て書いていました。 ・遺言書の筆跡: ほとんどの文字で、縦棒を「トメ」て書いていました。

「ハネる」か「トめる」かは、長年の習慣で脳に染み付いた動作です。裁判所は、この決定的な違いを「重大な疑問」とし、本人が書いたものではないと判断しました。

■結論:本物の鑑定は「検索順位」ではなく「論理」にある

今回の判決文には、私どもが作成した鑑定書や反論書への直接的な言及こそありませんが、判決のロジック(証拠の採用基準や、文字の解析内容)は、私どもが提出した書面の内容と完全に一致しています。 これは実質的に、「裁判所が独自の検証を行った結果、私どもの鑑定理論こそが正解であると認めた」ことに他なりません。

ネット上の評判や、見た目の良いホームページに惑わされないでください。 裁判所という最も厳格な検証の場で通用するのは、SEO対策された権威ではなく、「なぜ違うのか」を脳科学的・運動生理学的に説明できる「論理の強さ」だけなのです。

もし、遺言書の筆跡に疑問をお持ちなら、検索順位だけで選ぶのではなく、「その鑑定所は、裁判所で勝てる論理を持っているか?」という視点で選ぶことを強くお勧めします。

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