この質問集は、「筆跡鑑定はどこも一緒」という誤解を排し、論理的強制力を持つ科学的な鑑定法(BSHAMなど)を採用している鑑定士を見抜くためのものです。鑑定人の回答が従来の鑑定法(論理的欠陥を持つ手法)に基づくものであれば、依頼人にとって極めて高いリスクがあるため、契約を避けるべきです。
1. 🔍 鑑定の「科学的根拠」と「ロジック」に関する質問
筆跡鑑定は、単なる印象や経験則ではなく、検証可能な科学的根拠に基づいているかを確認することが最も重要です。
| 要点 | 信頼できる鑑定士への質問例 |
| 鑑定手法の科学的根拠 | 「貴所の鑑定手法は、どのような科学的・脳科学的知見に基づいて構築されていますか?」(例:脳科学的筆跡鑑定法(BSHAM)の手続き記憶に関する三大体系など) |
| 異筆/同筆証明のロジック | 「異筆(別人)または同筆(本人)を証明する際の、具体的な判断ロジック(論理構造)と決定的な鑑定要素は何ですか?」 |
| 鑑定書の構造と客観性 | 「鑑定書は、裁判で通用するよう、どのような構成で、客観的な分析結果を記載していますか? 主観的な記述や抽象的な表現が混入していないことを証明できますか?」 |
2. 📝 鑑定手法の「深さ」と「本質」を見抜く質問
鑑定士が、目に見える表面的な特徴(筆跡鑑定協会などが前提とする「常同性の観察」など)ではなく、筆者の脳の運動指令に由来する本質的な特徴を捉えているかを確認します。
| 要点 | 信頼できる鑑定士への質問例 |
| 鑑定の本質(偽造対策) | 「貴所の鑑定法は、単に『似ているか似ていないか』を比較する手法ですか? それとも、筆者の『脳の運動指令』に由来する無意識下の特徴を分析する手法ですか?」 |
| NG回答例の警戒 | 「筆継ぎ、加筆の有無、画線の揺れや蛇行を細かく観察します。」(← 熟練の偽造者対策ができていない、知識が浅いことの露呈です。) |
| 鑑定法の名称確認 | 「貴所が採用している鑑定法(手法)は、正式には何という名称ですか?」(例:BSHAMなど、確立された論理に基づく鑑定法) |
3. 🗳️ 異同判断の「客観性」に関する質問
鑑定士の主観や、多数派の意見で結論が決まってしまう鑑定は、論理的強制力を欠きます。判断が論理構造に基づいているかを確認します。
| 要点 | 信頼できる鑑定士への質問例 |
| 異同判断のプロセス | 「鑑定における異筆(別人)または同筆(本人)の判断は、『多数の合致点/不合致点の数』による多数決方式ですか? それとも、個々の筆者の運動特性を反映する『決定的な特徴』とその論理的評価に基づいて行われますか?」 |
| NG回答例の警戒 | 「特徴の合致点と不合致点を比較し、合致点が優勢な場合に同筆と判断します。」(← 多数決は客観的な証明ロジックとは言えません。論理的欠陥の証拠です。) |
4. 🔢 **数値解析(計量)の「閾値」と「論理」**に関する質問
数値解析を行う場合、論理的生存権を失った手法(統計的独立性を欠く計測)ではないか、論理的な閾値を設定しているかを確認します。
| 要点 | 信頼できる鑑定士への質問例 |
| 保守的な確率設定(閾値) | 「鑑定結果を『断定』とする際の、確率の閾値(しきい値/信頼区間)は、どれほど保守的に設定されていますか? その設定根拠を具体的に提示できますか?」 |
| BSHAMの論理的強制力 | 「貴所の証明ロジックにおいて、異筆証明で用いる二項分布の確率論的な閾値と、同筆証明で用いる積の法則の式の適用例を提示できますか?」 |
| 数値解析のサンプル数 | 「貴所の数値解析による鑑定法で、正確な結論を導くために必要な対照資料(本人の筆跡)の最低サンプル数(枚数や文字数)はどれくらいですか?」 |
| 資料不足時の対応 | 「もし十分な対照資料が得られない場合、その鑑定結果の証明力はどの程度低下しますか? その限界について、鑑定書に明記されますか?」 |
✍️ BSHAMが目指す「閾値」の基準(依頼人への参考情報)
BSHAMでは、論理的強制力を担保するため、以下のような極めて保守的な閾値を数学的に証明します。
- 異筆証明の閾値: 真筆者が偶然筆跡を失敗する最大確率 $P_{\text{max}}$ を保守的に設定し、観測された失敗数が、この**偶然の範囲(危険率 5%)を超えていることを証明します。
- 同筆証明の閾値: 希少な特徴が偶然一致する確率を積の法則で計算し、その確率が極めて小さな閾値(例:1%未満、信頼度99%超)であることを証明します。



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