その「書き癖」、本当にあなたですか?筆跡鑑定が明かす、業界の盲点

所長コラム

「あの字は、彼特有の書き癖だ」。

そんな風に、誰かの筆跡を語ったことはありませんか? 実は、この「書き癖」という言葉に、筆跡鑑定の信頼性を根底から揺るがす、由々しき問題が隠されているのです。

筆跡鑑定業界の多くは、筆跡の特徴すべてを「書き癖」とひとくくりに呼ぶ傾向にあります。これでは、私たちが正しい知識を身につける機会を奪い、鑑定の本当の価値を見失わせてしまいます。


なぜ「書き癖」という言葉が危険なのか

筆跡には、実はまったく異なる2つの要素が存在します。

  • 一時的な特徴: その時の気分や体調、使うペンによって変化する、単なる「ブレ」です。
  • 筆跡個性: 長年の習慣によって脳に刻まれた、その人だけの「文字のDNA」です。

本来、筆跡鑑定人が注目すべきは、誰にも真似できない「筆跡個性」です。しかし、業界がこの2つを区別せず、すべてを「書き癖」と呼んでしまうため、鑑定の根拠が曖昧になってしまうのです。


あなたが知るべき、筆跡鑑定の真実

筆跡鑑定は、単なる「書き癖」の比較ではありません。

それは、一時的な要因に左右されない、その人固有の「筆跡個性」を精密に分析する科学です。遺言書の真贋や契約書の偽造といった、社会的に重要な場面で鑑定が信頼されるのは、この「個性」に基づいているからに他なりません。

もし、あなたが筆跡鑑定の結果に触れる機会があれば、「書き癖」という言葉の裏に隠された、「筆跡個性」という真実に目を向けてみてください。その知識こそが、あなたが正しい判断を下すための確かな力になるはずです。

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所長コラム

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