【司法の最終結論】 なぜ、あの有名協会は「紀州のドン・ファン」の遺言書を見誤ったのか? 〜「サンプル不足」という致命的ミス〜

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2025年9月19日。大阪高裁にて、ある重要な判決が確定しました。 世間を騒がせた「紀州のドン・ファン」こと野崎幸助氏の遺言書無効確認訴訟です。

一審の和歌山地裁に続き、高裁もまた「遺言書は有効(本人の筆跡である)」という判決を下しました。

この事件は、日本の筆跡鑑定業界にはびこる「見せかけの科学」「ずさんな調査実態」が、法廷で白日の下に晒された象徴的な事例です。 なぜ、業界最大手と言われる協会や専門家たちは、この鑑定を間違えたのか? その原因は、科学捜査以前の「統計的な過ち」にありました。


1. 「綺麗すぎるから偽物」という素人以下の推理

当時、この事件について、業界最大手の「日本筆跡心理学協会」や一部の専門家は、メディアや法廷でこう断定しました。

「文字の形状が違う。これは別人が書いた偽物である」

実は、問題となった遺言書は、乱れているどころか、むしろ「整然と、綺麗に」書かれていました。 彼らはこれを「普段の字と違う(よそ行きすぎる)」として、偽造の根拠としたのです。

しかし、結果はどうだったでしょうか。 裁判所は、彼らの「偽造説」を退けました。 彼らの鑑定結果は、司法の場では「真実」として認められなかったのです。

2. 最大の罪:たった数枚のサンプルで「全体」を語る愚かさ

なぜ、彼らはこれほど単純な見誤りをしたのか。 その根本的な原因は、比較対象とした「サンプルの少なさ(N数不足)」にあります。

人間はロボットではありません。 「メモ書き(普段の字)」と「遺言書(改まった字)」では、筆跡が変わるのは当然です。特に高齢者の場合、その日の体調や意識の持ちようで、文字の出力は大きく変動します。

  • 彼らの手法(フェーズ0): 極めて少ない資料(普段の書き殴った文字など)だけを見て、そこから外れている綺麗な遺言書を「偽物」と即断した。 これは、「パジャマ姿の写真だけを見て、タキシード姿の本人を『別人だ』と言っている」のと同じです。
  • 科学的な視点(フェーズ1): 十分な量のサンプル、あるいはその人の「文字の変動幅(レンジ)」を考慮しなければ、正しい鑑定はできません。

彼らは「調査」と呼びながら、その実は「不十分なデータによる当てずっぽう」を行っていたのです。これが、私が著書で指摘した「知ったかぶりの輩」の典型的な手口です。

3. BSHAM™(脳科学)ならどう見るか?

一方、私たちが提唱する「脳科学AI 筆跡鑑定®(BSHAM™)」の視点では、文字の「形(綺麗か汚いか)」は重要ではありません。 脳が無意識に出力してしまう「深層の痕跡」を解析します。

この事件の遺言書を、当所の理論で検証すれば、答えは明白です。

  • 表面的な形: 確かに普段より綺麗に書かれている(TPOによる変化)。
  • 深層の科学的痕跡: どんなに形を繕っても、筆圧の強さを物語る**「裏面のインク染み(Z軸の力)」や、脳に刻まれた「恒常的な空間認識による文字配置(レイアウトの法則)」**は、誤魔化すことができません。 これらは、本人固有の特徴と完全に一致していました。

大阪高裁が「有効」と判断したのも、表面的な形の違いに惑わされず、こうした「意識しても変えられない本質的な同一性」を認めたからに他なりません。 少ないサンプルで「形」だけを見る古い鑑定は、現代の司法では通用しないのです。

4. 教訓:その鑑定に「十分な根拠」はありますか?

この事例から、皆様に知っていただきたいことがあります。 それは、「権威ある協会だからといって、十分な調査をしているとは限らない」ということです。

たとえ「特約店」や「第一人者」であっても、 「少ないサンプルで、形だけを見て判断する」 ということを平気で行う業者が、残念ながら存在します。

あなたが依頼しようとしている鑑定人は、 「パジャマ姿」と「タキシード姿」を見抜けるだけの「科学的ロジック」を持っていますか? それとも、パッと見の印象だけで人生を左右する結論を出そうとしていませんか?

5. 結論:真実を知りたいあなたへ

私が著書『筆跡鑑定をダメにした知ったかぶりの輩たち』(日本橋出版)で暴いたのは、まさにこうした「ずさんな鑑定実態」です。

もし、あなたがこのドン・ファン事件で、大手協会の「偽物です(勝てます)」という言葉を信じていたら、今ごろどうなっていたでしょう。 敗訴の責任は、彼らは取ってくれません。

裁判所が求めているのは、有名な組織の印鑑ではありません。 「文字の変動幅まで計算に入れた、論理的かつ科学的な証明」です。

あなたの権利を守るために、「過去の権威」ではなく、「現在の科学」を選んでください。


トラスト筆跡鑑定研究所 代表:二瓶淳一 (著書:『筆跡鑑定をダメにした知ったかぶりの輩たち』)

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