今、多くの筆跡鑑定人が強い危機感を抱いています。その理由は、依頼件数の劇的な減少傾向にあります。長年ぬるま湯に浸かってきた多くの鑑定人が、いよいよ淘汰される日が目前に迫っているのです。廃業に追い込まれる日も、そう遠くないでしょう。
「似ているか否か」で鑑定する限界
そもそも、真似て書かれた可能性のある筆跡を単に「類似・非類似」に分類することで鑑定ができると考えている、センスのかけらもない鑑定人が多く存在していることを考えると、この淘汰はむしろ当然の流れなのかもしれません。模倣された筆跡を正確に鑑定するには、表面的な類似性だけでなく、筆順、運筆の癖、筆圧の強弱といった、より深い視点からの分析が不可欠です。しかし、そうした高度な鑑定技術を持たない鑑定人が多いのが現状です。
責任の一端は裁判所と科警研にも
このような状況が生まれた背景には、大きな過ちを犯している裁判所と、その暴走を止められない科学警察研究所の体たらくぶりがあります。裁判所が筆跡鑑定の科学的根拠を軽視し、客観的証拠よりも「心証」を重視する傾向にあること、そして、筆跡鑑定の専門機関であるはずの科学警察研究所が、この状況に対して明確な方針を示せていないことが、業界全体の信頼性低下に繋がっていると言えるでしょう。
しかし、原因がどうであれ、筆跡鑑定ができない鑑定人が淘汰されることは、筆跡鑑定業界全体の質を高める上で喜ばしいことです。真の技術を持った鑑定人のみが生き残り、より質の高い鑑定サービスが提供される未来に期待しています。


